Anathema Reaper-呪いの収穫者-

「たまには自分で考えろよ」

「そんな労力残ってないし。
それに、分かりやすく教えてくれるって言ったのお前だろ?だったら最後までちゃんと説明してよ」

「……」

したり顔の廉。
特に何もしていないが、この時ばかりは勝ったと思っていた。

正紀は眉を寄せ、やがて諦めたように息を吐き出した。

「まぁ、いいや。この石板を持ってると、どうやら素早さが上がるらしいんだ」

「何かRPGみたい」

「しょうがないだろ。実際、佐藤も何かめちゃめちゃ速かったし」

「確かに……」

廉が思い出すように顔を上げる。
あの時の速さは異常だった。

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