Anathema Reaper-呪いの収穫者-

「俺のばーちゃん、悪魔祓いしてたって言ったじゃん」

「言ってたね」

「あのばーちゃん、口癖があってさ。
『百は駄目だ』ってずっと言ってたんだよ」

「百は駄目だ……」

正紀の言葉を反芻する。
嫌な予感がじわじわと胸の中に広がっていく。

「俺のばーちゃん、お札を貼って悪魔を倒していたらしいんだ。
飛び道具は別として、そう言う接近戦で使用する武器は色々とヤバイらしい」

「と言うと……」

「ばーちゃんのお札、お前の大鎌とか」

やっぱり、と言いそうになるのを寸前で堪える。
廉は口元を手で覆い、軽く咳払いをした。

「じゃあ、オレも正紀のばーちゃんみたいに、おかしくなっちゃうのかな?」

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