Anathema Reaper-呪いの収穫者-
*
廉は再び変な場所に来ていた。
広々としているが、どこか閉鎖的に感じる空間。
前回、レンと名乗る人物に会った場所。
足元に流れる水は、前回より少なくなっている気がする。
「またか……」
廉は小さく呟いた。
自分の意思で出ることは、恐らく不可能。
嫌でもレンを探しだし、話をしなくてはいけない。
授業中にうたた寝をしていたはずなのに、何故か服は死神のやつを着ている。
革靴の中を侵食してくる水に顔をしかめながら、廉は歩き始めた。
「どこだよ?」
訊いても返事は帰ってこない。
だんだんと不安になってくる。
『うるさいなー。せっかく気持ちよく寝てたのに』