Anathema Reaper-呪いの収穫者-



廉は再び変な場所に来ていた。
広々としているが、どこか閉鎖的に感じる空間。

前回、レンと名乗る人物に会った場所。

足元に流れる水は、前回より少なくなっている気がする。

「またか……」

廉は小さく呟いた。

自分の意思で出ることは、恐らく不可能。
嫌でもレンを探しだし、話をしなくてはいけない。

授業中にうたた寝をしていたはずなのに、何故か服は死神のやつを着ている。
革靴の中を侵食してくる水に顔をしかめながら、廉は歩き始めた。

「どこだよ?」

訊いても返事は帰ってこない。
だんだんと不安になってくる。

『うるさいなー。せっかく気持ちよく寝てたのに』

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