Anathema Reaper-呪いの収穫者-
バシャンと足元の水が跳ねる。
後ろから聞こえた声に驚きながら廉は振り向いた。
『用がないんなら邪魔しないでよね』
レンが欠伸をしながら、目を擦る。
睡眠を邪魔され、機嫌が悪いように見える。
廉は拳を作り、レンに向かって言い返した。
「うっさいなー!オレだって睡眠邪魔されてんだぞ!!」
『じゃあ、お互い様だな』
口元に背筋の凍るような笑みを浮かべる。
同じ顔なのに、どうしてこうも違いが出るのか、廉には分からなかった。
廉は小さく身震いし、レンに向かって尋ねた。
「なぁ、何でオレこんなところにいんの?」
『オレが呼んだから』
「んじゃあ、睡眠邪魔すんなとか言うなよな!」