Anathema Reaper-呪いの収穫者-
極めつけは楓の件だった。
その事を思い出した廉は、弱々しく呟いた。
「よりによって、何で……」
『んー?』
分かっているのだろう。
レンが首をかしげるが、楽しそうに笑っていた。
「お前さ、何でよりによって楓の時に出てくれないんだよ!」
『だって、余計な所で手出ししない方が面白いじゃん』
「あのな――」
『と言うより』
レンが言葉を遮る。
人差し指をピンと立て、目を細めた。
『オレを頼ろうとしてたわけ?』
「そ、それは……」
悔しそうに口を閉じる。
言ってから気付いた。
でも、気付いたときには遅すぎた。
顔を歪める廉に、もう一歩踏み出して近寄る。