Anathema Reaper-呪いの収穫者-
呪いの元凶
その夜。
いつもの服を着て、廉とリュカは街を練り歩いていた。
今日は正紀も一緒にいる。
いつものように街を一周したが、リュカが悪魔の気配を感じることはなかった。
「はぁ……」
廉の口からため息が漏れる。
その顔色は、どこか優れない。
授業中のうたた寝でレンに会ってから、何となく身体が重くなった気がした。
何かがのし掛かっているような、そんな感じがする。
リュカは不思議な顔をし、廉の頬を引っ張った。
「痛いよ……」
「大丈夫なの?そんな体たらくで」
「大丈夫……どうせ、あと十個だし」
「あら、数えていたのね」
「まあ、ね」