Anathema Reaper-呪いの収穫者-
呆然としたまま頷く。
リュカは正紀の方にも視線を向けた。
「俺も知りたいです」
「じゃあ、決まりね」
リュカが手を振る。
眩しい光に包まれ、例の古文書が出てきた。
古文書のページが勝手に捲れる。
そして、とあるページでピタリと止まった。
廉は古文書を手に取り、正紀と一緒に覗き込む。
リュカは、昔語りをするおばあさんのように話し出した。
「昔々、私達の世界に一人の女の子が住んでいました。顔も性格も美しく、いい子だと辺りでも評判でした。
彼女は内気で、外で遊ぶくらいなら家で本を読んでいる方が楽しいと思っていました。
そのお陰か、彼女はどんどん博識になっていきました」