Anathema Reaper-呪いの収穫者-
リュカの声に合わせ、古文書のページが勝手に捲られていく。
所々にある挿絵を見ながら、二人は彼女の話に耳を傾ける。
「彼女は知識を求め、図書館の閲覧禁止の棚に足を踏み入れました。
そこには、見るもおぞましい本が並んでいました。彼女は恐怖に怯えながらも、どんどん奥の方へ進みました」
挿絵には、一人の女の子がランプを片手に、天井まである本棚を進んでいく様子が描かれていた。
「オレなんて、本見るだけで頭痛くなってくるのに……」
「バカには辛い話だろうよ」
廉の呟きに茶々が入る。
正紀は古文書をまじまじと見つめ、小さく呟いた。
「それにしても古文書なのに、何でここの部分だけ絵本テイストになってるんだろ……」