Anathema Reaper-呪いの収穫者-

廉の抗議に対し、リュカは彼に哀れむような蔑むような目線を送った。
いつもとは違う目に、廉が震え上がる。

「まったく……アナタ達、そんな事しかできないの?」

「そんな事ないし!」

「何言ってるのよ。さっきから見てれば、お互いに小突き合うだけ。協調性とかないの?」

「あるよ!あるよ……」

廉の語尾が小さくなっていく。
彼は俯き、リュカから目を逸らした。

「それなら、もう少しお互いに協力しなさいよね。今更こんなことを言うなんて……情けないわ」

腰に手を当て、呆れたように首を振る。
もはや、怒る気力すら残っていないようだ。

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