Anathema Reaper-呪いの収穫者-

ふむふむと頷くリュカ。
彼女はひどく緩慢な動きで、廉の肩に乗った。

「話、続けて」

廉は一つ頷くと、再び手を動かし始めた。

『こないだ、授業中にうたた寝してたら、アイツの夢見た。
足元に水が流れてて、変なところにいるんだよ。
オレとアイツが向かい合ってる感じ。アイツにあと10個だって教えてもらった』

「それで?」

『で、なぜかオレの足元が崩れてどっかに落ちた。それで目が覚めた』

あえて蘭の事は伏せておいた。
別に言う必要もないだろう。
そもそも、この件に関して彼女は関係無い。

シャーペンを置き、右手を振る。
少し痛くなってきた。

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