Anathema Reaper-呪いの収穫者-
前に比べ、だいぶ戦い方が上手くなっている。
廉は一番近くの敵に寄り、奴の腹を蹴った。
敵が腹を押さえてよろける。
その隙に、彼は鎌を振った。
『……玖』
廉の頭の中に、少女の声が響いてくる。
突然の事に驚いた彼は、勢いよく後ろを向いた。
だが、そこには誰もいない。
不思議そうに首をかしげる廉の背後を、一人の"男"がとった。
「やっべ……」
時、既に遅し。
振り向いた廉の首を男が絞める。
両手で男の腕を掴む。
その拍子に鎌を落としてしまった。
鎌の落ちる音が部屋に響く。
それに気付いた正紀が、廉の首を絞めている男に向かって発砲した。