Anathema Reaper-呪いの収穫者-

スパンと勢いよく鎌を落とす。
首が落ち、身体が消える。

鎌のルビーが光った。

『……漆(しち)』

続けて、首を落とす。

『……陸』

先程より、少し声が大きくなったように感じる。
廉は片手で頭を押さえた。

「どうしたの?」

リュカが心配そうに訊いてくる。
廉は首を横に振り、小さくため息をついた。

そして、今度は正紀の側まで移動する。

正紀は両手に拳銃を携え、険しい顔をしていた。
目の前には先程正紀に奇襲を仕掛けてきた女性。

かなりの弾丸を喰らったようで、フラフラしながら正紀に近付いてきている。

廉は何も言わず、横から女性の首に向かって鎌を振るった。

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