Anathema Reaper-呪いの収穫者-

「もういいでしょ。廉を止められなかった……いや、刈ることを推奨した君らが悪い」

「……」

「確かに呪いは解けるかもしれない。けど、そのせいで廉は消えた」

「……黙れ」

「親友同士だったのに。自ら友を殺すなんてな」

「黙れっ!!」

レンに向かって発砲する。
彼はそれを軽くかわすと、口許から笑みを消した。

そして、凍り付くような視線を正紀に向ける。
正紀は一瞬、震え上がった。

「反論なんかできないよな?だって、事実だし」

「……」

奥歯を噛み締め、レンを睨む。
レンは落ちた鎌を拾うと、正紀に歩み寄った。

「……邪魔」

銃を構える正紀を押し退け、レンは部屋を出ていった。
正紀とリュカは顔を見合わせ、彼の後を追っていった。

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