Anathema Reaper-呪いの収穫者-

「えぇ、本当に久し振りね」

リュカも返す。
正紀は二人を交互に見る。

「どういう――」

「彼女は数年前、私のたった一人の家族を殺したのよ。伝説であるハズがない!」

「なっ……」

正紀は眉を寄せた。
リュカはカトレアを指差し、彼に厳しい顔をする。

「貧しいながらも、一緒に頑張ってきた……
その家族を殺したのよ!?」

「……」

押し黙り、困ったような顔でリュカを見つめる。
二人のやり取りを見ていたカトレアは、楽しそうに笑った。

「私の家までついてきちゃう、アナタの弟が悪いよ」

「黙って!!」

リュカがキッと睨む。
カトレアはフフフと笑い、口を閉じた。

< 257 / 331 >

この作品をシェア

pagetop