Anathema Reaper-呪いの収穫者-

「確かに、リュカがしたことは許せない。
と言うか、許すとか許さないとか、俺が決めて良いことじゃないと思う。
廉が起きたら、自分の口でちゃんと説明しろよな」

「うん……うん!」

頷くリュカにいつもの傲慢な態度は見えず、純粋な彼女の気持ちが溢れ出ていた。

「話は終わった?」

カトレアがにこやかに尋ねてくる。
二人は勢いよく彼女の方を向いた。

「美しい友情ね。たった一人のために、人間ってこうも必死になれるんだ」

「当たり前だろ。友達だし」

「そう……でも、もうその友達はいないよ。だから、アナタ達もここにいる必要がない」

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