Anathema Reaper-呪いの収穫者-

そして、大きく鎌を振りかぶる。
正紀はそれをスレスレで避け、レンの足を払った。

突然の事で、レンは床に手をつく。
すかさず正紀が銃を撃つ。
それは、惜しくもレンの頬を掠めただけだった。

「……やるじゃん」

楽しそうにレンが笑う。
正紀も口角をあげた。

「お前、カタカナの癖に生意気なんだよ!」

「カタカナ言うな!名前で呼べよ!」

「うるせぇよ!カタカナの癖に!」

誰もツッコミを入れる人がいない。
カトレアは隅で、心配そうな面持ちでレンを見守っている。

正紀はチラリとリュカを見た。
石板を赤い光が埋め尽くしている。

「だから……甘いんだよ!」

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