Anathema Reaper-呪いの収穫者-
*
「……はっ!!」
廉は勢いよく身体を起こした。
その途端、リュカと正紀が身構える。
二人は廉から離れたところに立っており、明らかに彼を警戒していた。
「なっ……何だよ!!」
状況が掴めない上に、距離を置かれている。
廉は周りを見回した。
「どこだ……ここ」
さっきまで、何もない水の中にいたハズだ。
それが急に薄暗い、大きな部屋へと場所が変わっている。
訳も分からず、廉は頬っぺたを引っ張った。
「どうやら、成功みたいね」
リュカが廉の側に寄り、ペタリと座る。
その顔は憔悴しきっていた。
「何が起きたんだよ?全然分かんないんだけど」
口を尖らせ、リュカを見つめる。
彼女は少し安心したように微笑んだ。