Anathema Reaper-呪いの収穫者-

廉が聞き返す。
レンは若干頬を緩めた。

『今まで君が何回か来ているこの場所。どこだか分かる?』

「いや……分かんない」

『そうだろうと思ったよ』

「だったら訊くなよ」

思わずツッコミを入れる。
レンは、気にせず説明を続ける。

『ここは、君の心だよ。それも、一番深いところ。心の深淵だ』

「マジでか」

『うん。そして、足元に流れていた水。
アレは、オレ達の融合具合を表してた。
水が無くなった今……オレと君は二人で一人となった』

「そんな……」

廉は目を見開いた。
対して、レンは目を細めた。

『後は、君がオレを認めてくれれば完璧だ』

「……」

< 307 / 331 >

この作品をシェア

pagetop