Anathema Reaper-呪いの収穫者-

よく意味の分からない理由で戦う二人。

廉は傷口を押さえ、片手で鎌を振るう。
力が入らないのか、上手く操ることができない。

レンはニヤリと笑い、唇をペロッと舐めた。

『その様子じゃ、すぐにでも消えるね』

「うっせーよ!」

『強がるんだな。だったら、いいこと教えてあげるよ』

レンが鎌を下ろす。

いいことと言われ、本当にいい話だったことは数少ない。
廉は身構えた。

『知ってる?お前は、リュカの復讐の道具として使われてたんだよ』

「えっ……」

廉が固まる。
レンは構わず、話を続けた。

『リュカは彼女に復讐をするために、廉を悪魔にすること覚悟で魂を刈らせた。
本当に戦うべき相手は、オレじゃなくて彼女なんじゃないのかな?』

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