Anathema Reaper-呪いの収穫者-

レンが鎌でガードする。

重々しい金属音が響き、レンの鎌が真っ二つに割れた。

『う、嘘……』

「嘘じゃねーよ!これがオレ達の力だ!!」

呆然とするレンに向かって、鎌を振り落とす。

勢いをつけた鎌は、レンの首を一気に落とした。

これでこんな光景を見るのも最後だろう。
廉は眉間にシワを寄せ、彼を見つめた。

レンは光に包まれた。
それがゆっくりと上に昇っていく。

「と言うか、誰もサシで戦うなんて言ってないし」

『……』

返事は返ってこない。
あんなに憎かったはずなのに、いざ別れると言うと少し悲しいものである。

「……じゃあな」

廉が光を見上げながら小さく言う。
その途端、大きかった光の玉が、四方八方に飛び散った。

廉は肩の力を抜き、ゆっくりと目を閉じた。

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