Anathema Reaper-呪いの収穫者-
*
辺りに訪れるのは静寂。
リュカは額の汗を拭い、正紀は未だに肩で息をしている。
詠唱が終わった後、廉の身体を青い光が包んだ。
それ以来、全く反応がない。
二人は心配そうな面持ちで廉を眺めていた。
その時、廉がピクリと動く。
「廉!!」
二人が叫ぶ。
廉は、うっすらと目を開けた。
正紀が彼の頭を支える。
「大丈夫かよ!?」
「……ぅ……」
何か言いたそうにしている。
「ゆっくりでいい。言いたい事があるなら、何でも言え」
「……ぁー……ぅー……」
「何だって?」
よく聞こえない。
正紀は彼の口元に耳を寄せた。