Anathema Reaper-呪いの収穫者-
エピローグ
それから数日後。
学校の開校記念日などで、連休になった。
久々の休みに喜びながらも、どこか気分は晴れない。
朝。
廉は、学校の自分の席で顔を伏せていた。
彼の気持ちとは裏腹に、右のアホ毛は元気よく跳ねている。
「おはよう」
正紀が自分の席にカバンを置く。
そして、廉の机にコンビニの袋を置いた。
「ほら、プリン買ってきてやったぞ」
「……」
廉はプリンを一瞥すると、また顔を伏せた。
正紀が困ったように頭を掻く。
「まだ引きずってんのか」
「いや、そう言うワケじゃないけどさ……」
返事に覇気がない。
確かに、たった数日で癒えるような傷ではないのかもしれない。