Anathema Reaper-呪いの収穫者-
彼女と愉快な仲間達
「――どうスッ転んだら、そんな風になるんだよ」
「開口一番それかよ!」
廉が口を尖らす。
しかし彼に構うことなく、正紀はカバンを机に投げた。
昨晩の頬の切り傷が大きく、廉は両頬にガーゼを当てている。
彼は口をへの字に曲げ、窓の方を向いた。
窓から入ってくる爽やかな朝日が、何となく憎らしい。
その事が、ますます廉を苛立たせた。
「で、どうしたんだよ。その怪我」
正紀がニヤニヤしながら訊いてくる。
廉は何も言わず、首を横に振った。