Anathema Reaper-呪いの収穫者-

「いや、特に何もやること無いから」

「ふーん……」

そして、彼女も教室をぐるっと見渡した。
三人の中で沈黙が生まれる。

「――おはよう、清水くん」

最初に沈黙を破ったのは、部外者である転校生、蘭だった。

自己紹介もしてないのに、なぜか彼女は廉の名字を言った。
その状況に戸惑いながら、廉はしどろもどろに返事をした。

「おはよう。えーっと……山吹さん?」

< 71 / 331 >

この作品をシェア

pagetop