Anathema Reaper-呪いの収穫者-
*
廉はとある空間の中にいた。
足元には水が流れており、廉のズボンの裾を濡らす。
壁はなく、どこまでも薄暗い空間が続いていた。
「ここ……どこ?」
バシャバシャと歩く度に水がはね上がる。
ここから抜け出そうと歩くが、歩いても終わりが見えない。
そして、何も無い。
見えない檻に閉じ込められているような、そんな感じ。
「おーい!!」
声を出してみるも、自分の声が反響して虚しく響く。
廉は足を止めた。