Anathema Reaper-呪いの収穫者-
夜の訪れ
「あ?学校休みだって?」
「そうらしいぞ」
朝学活にギリギリで滑り込んだ廉に向かって、正紀は静かに言った。
「誰が?」
「佐藤と山吹」
「ふーん……」
特に気にするでもなく、廉は席に着いた。
担任の話す声が聞こえる中、廉は声を潜めて正紀に訊く。
「また何で?」
「風邪だって言ってたぞ。まぁ、特に気にすることでも無くね?」
「まあな」
廉は頬杖を付き、窓の外を見た。
今日はどんよりとした曇り空だ。
廉のモチベーションも一気に下がる。