素直じゃないあたしを温めて
相手に入り込み過ぎると、
最後には傷付くだけ。
気付けば周りは
離れていく。
なら初めから、
関わらなかったら良いの。
「お前がなんて言おうと、お前は俺の大事な生徒の一人だ」
「ふっ……アホくさ。勝手にそんな事言ってれば?」
あたしはキッと柳瀬を睨み、
教室に戻った。
近くに居た女子達が、
「何なのよ。先生と話せるだけ有難いと思いなさいよねっ」
とあたしにも聞こえるような大きさで
喋っていた。
ああ、もうこれだから学校は嫌い。
うるさいうるさいうるさいうるさい。
あたしなんかほっといてよ。
関わらないでよ、近付かないでよ。
面倒で、何も楽しい事なんて無い。
何のために今、あたしはここに居るの?
そういうえば……
あの日以来、あたし思いっきり笑って
楽しいって思った事なんて無いかもしれない。