素直じゃないあたしを温めて


しばらくすると、チャイムが鳴り

一限目の現代社会の授業が始まった。



別に大学に行こうとも思っていないあたしは、

あんまり授業を真面目に受けていない。



授業中、窓の外を眺めたり、

違う事を考えていたり、

寝ていたりするのがほとんどだった。



授業なんて聞いてても無駄って思ってるし、

先生たちも、あたしなんかほっといて授業を進める。


柳瀬は別だけど。





あたしはある事を思いつき、

カバンから携帯をそっと取り出した。



新規メールの画面を開き、



【むかつく】



絵文字無しのただ、「むかつく」

とだけ打たれたメールを

柳瀬宛に送ってみた。




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