素直じゃないあたしを温めて
いつの間にそんな事も言えるようになったのだろう。
あたしの知らない間に成長している美砂が微笑ましかった。
「ありがと」
あたしがお礼を言うと、美砂は
手招きをしてあたしを呼んでいた。
「ん?何?」
「……今日も夜、行くの?」
美砂は千奈と晴季に聞こえないように
小さい声でそう言った。
「あ……うん。ごめんね。これから毎日行くと思う。そうしないとやっていけないからね……」
「そっか……あんまり無理しないでよ?私、本当は反対なんだからね……」
「うん、ごめんね……」
心配そうな顔をする美砂。
あたしが守るなんて二年前に言ったけど、
不安にさせてどうするの。