素直じゃないあたしを温めて
あたしは、なんとか家計を維持するために、
夜、皆が寝た後、キャバクラへ働きに行っていた。
店長にも20歳だと騙して働いている。
「ミズキ」としてそこで雇ってもらっている。
酒臭いオヤジ達と一緒に
喋ったりするのは
すごく嫌だけど……
ちゃんと生活するためにはこういう仕事をするしかない。
うちの学校はアルバイトは禁止されていた。
禁止されている上に、
キャバクラで働いているなんてバレたら
もう、怒られるだけでは済まないだろう。
働くと決めて、美砂に話した時は、
かなり嫌がっていたけど
そうするしかないと言うと、
嫌々承知してくれた。