素直じゃないあたしを温めて

自然なキス


「もうこんな時間っ、早く着替えなきゃ」



あたしが奥にある、更衣室に行こうとした時、



「茂里」


「えっ?」



休憩室のドアが開き、顔を覗かせていたのは……



「柳瀬、って何で?」


「何でって……後で行くって言っただろ」


「いや、そうだけどさ。今この時間に来るとか思ってなかったし。」



あたしが働いている間に、客として来るって意味だと思ってたから。



「て言うか……勝手に入ってきて良いの?」


「樹理に茂里何処?って聞いたら休憩室って言ったから。」


そんな簡単に入れるものなのか此処は……


「てかさ、お前泣いた?」


「えっ!?」



そっか、忘れてた。



そんなに分かるくらいに腫れてるなら、

お客さんの前に顔出せない……どうしよう。
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