素直じゃないあたしを温めて
パタン
力が抜けてあたしはその場に座り込んだ。
ぐちゃぐちゃになった頭を抱え込み、ギュッと目を瞑る。
────あたしが、守りたいものは何……?
柳瀬?自分?
どうして……
どうして、
どうして……
“柳瀬”
だと、即答出来ないんだろう……
馬鹿みたい、自分、馬鹿みたい。
何で?何でなの?
嫌い、こんな自分大嫌い。
あたしは自分の腕を左手で思いっきりつねった。
何も感じない。
痛みもなにも、感じない……
ねぇ、あたしが守りたいものは、何。何?