素直じゃないあたしを温めて

「ごめん、俺、もうそう言うの辞めるから」




…………





「はぁ？何それぇ、拓未らしく無いじゃんっ？」


「そう？まぁ、とりあえず辞めるわ、そういうの」



良かった。
あたしの気持ち、ちゃんと伝わったんだね。



「何でよーっ」


「好きなコ、悲しませたくないから」


「つまんないのっ、もういいやっじゃあね」



そう言うと、女の人は裏から出てきて、あたしと目が合った。



一応あたしは頭を下げると、

女の人があたしを睨んだように見えた。



「……」


「あ！琥珀チャン！」



拓未くんも裏から出てきて、あたしを見つけてこっちに走って来た。