素直じゃないあたしを温めて
今日で終わり……
今日の18時まで……
逆に辛い。辛いよ。
……でも、最後に一度だけ…………
「それで、一時間後にしてもらおうかな、別れ話を」
「……分かった」
「じゃあね、あと少しの時間だけど、楽しみなっ。あ、でも先生と関係が終わったら俺に夢中になってね?」
山崎くんはそう言うと、どこかに行ってしまった。
……意味の分からない人だけど、
一応少し気を遣ってるのかもしれない。
最後くらいは、あたしと柳瀬を二人で居させてくれようとしているのかもしれない。
「柳瀬っ……」
二人が恋人同士で居られる時間はあと一時間。
あたしは職員室に向かって走った。