素直じゃないあたしを温めて

「キス……して?」




最後に、


最後に一回だけ、



貴方の愛を感じさせて下さい。






「…………俺も大好き。愛してる」







────……




そっと柳瀬の唇があたしの唇に触れた瞬間、

学校のチャイムが鳴り響いた。




それから、あたし達は何も喋らずに

二人で手をつないだまま、目を閉じた。




このまま、柳瀬と二人で眠りに落ちて、

どこか二人だけの世界へ行きたいな……




……ずっと、永遠に……
一緒に居られる場所へ……
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