素直じゃないあたしを温めて
第6章
さようなら
「いっ……おいっ!」
「……?」
あたしは大きく体を揺すられて、
閉じていた目を開くと、
「あ……山崎くん」
そして隣には驚いた表情をして、
かなり焦っている柳瀬。
そっか。
柳瀬は知らないもんね。
山崎くんがもうあたし達の関係を知っているって言う事。
「何処に居るのかと思ったらこんな所に……もう六時過ぎてるよ?一時間って言ったよね?」
「……ごめんなさい」
柳瀬の隣で手を繋いで座っていたら、
安心して、寝てしまっていたようだった。
最近あんまり眠れてなかったし。