素直じゃないあたしを温めて
あたしの家に親は居ない。
…………というかあんな奴ら、
親なんて思いたくもない。
だから、あたしがこの三人の面倒を見ている。
高校生のあたしが世話をするのは大変だけど、この家族を守れるのは……あたしだけ。
「お弁当出来たよー!」
「タコさんウィンナーだぁ!」
千奈は小さく飛び跳ねて
喜んでいた。
「じゃあ行こうか!!」
あたしは千奈と晴季の手をとり、
家を出た。
少し遅れて美砂も一緒に出てきた。