素直じゃないあたしを温めて

「もしそれが嫌なら俺と別れたら?……でも、俺は先生と関係があった事をバラす。そしたら先生学校から居なくなっちゃうね?分かってるだろ?琥珀も」


「……」



何にも言い返せないあたしは、

さっきまで我慢していた涙がポロッと出た。



「琥珀はそれが嫌だから俺と付き合ったんだろ……?」



そう言うと、山崎くんはあたしの流れた涙を舌で舐め、



「今は俺と付き合ってんだから、俺に夢中になってよ」



そう言うと、舌を頬から首に滑らせ、

また首筋を舐められた。



「っや……」


手がまたあたしの服の中に入り、

いやらしい手であたしの胸に触れた。



あたしは抵抗をやめた。

そのかわりに涙を流した。




あたし、このまま“初めて”が終わっちゃうんだ。


悲しさもあったけど……


もう、どうにでもなれ。

そう思った。




「なーんだ、そう言う事ね」




──────え……?
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