素直じゃないあたしを温めて

あたしの顔が赤くなるのが自分でも分かり、
あたしは照れ隠しに、


「何それーっ、クラスの子にめちゃくちゃ失礼じゃん!最低教師―っ」


なんて言って笑ってみせると、



「本当は嬉しいんだろ?」


とほっぺたをつんっとされた。


「ばぁか……」






自分でも思う。

ほんと、あたしは何をしていたんだろうって。



あたし、山崎くんも、柳瀬も傷付けた。



あたしのあの選択は間違ってたんだ。


でも……逆の選択をしていてもどちらも傷付けていたと思う。




そう、悪いのはあたしなの。

ちゃんと、柳瀬に話をして居ればこんなことにはならなかったのかもしれない。

ちゃんと、山崎くんとも、もっと色々話をすればこんなことにはならなかったのかもしれない。



……すべてはあたしが逃げていたせいなんだって。


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