素直じゃないあたしを温めて
さっきまで頭がぐちゃぐちゃしていて、
何も考える事が出来なかったけど、
ようやく落ち着いて、冷静に考えてみると、
あたしはなんて事をしたんだろうって、
いっきに罪悪感がこみあげてきた。
「……お前は悪く無いからな?……誰も悪く無い」
「へ?」
さっきのあたしの心を全て見透かしたかのようにそういう柳瀬。
「山崎も、お前も……誰も悪く無いよ」
「……」
「だからさっ、あんまり気にすんなよっ?……って言ってもお前は絶対気にするよな」
そう言ってあたしのほっぺたをぎゅっとつねった。
「いったぁ!何すんのよ!」
あたしはつねられた部分を手でさすりながら、
柳瀬に向かってべーっと舌を出した。
「これからはずっと俺が居るから、安心しろよ?」
「……うん」