素直じゃないあたしを温めて
第7章
メイドと執事!?
昨日の夜、帰るのが遅かったから
家に着くと美砂が心配してくれた。
でも、昨日の出来事を全部話すと
良かったぁってすごく喜んでくれた。
そして、また泣いてくれた。
たまに思う。
美砂が同級生で、あたしの親友だったら良いのになぁって。
……ただ、あたしに仲の良い友達が居ないってだけなんだけど。
美砂は美砂。可愛い可愛いあたしの妹。
あたしの心の支えになっている、大切な人。
今のあたしには周りに大切な人が居て、
幸せ者なんだと思う。
だけどまだ、幸せだと言いきれない自分が居る。
「おはよう」
廊下で不意に声を掛けられて、びっくりしたけど、
「おはよう。……山崎くん」
声を掛けてくれた山崎くんが笑っていたから安心した。