素直じゃないあたしを温めて

そして、学校が終わり、Warmthに向かう途中

あたしはイライラしながら柳瀬の隣を歩いていた。



「んな怒んなよー」


「ばか!柳瀬のばか!まじでむかつく!」


「良いじゃん、メイド。俺、超見たい」


「ふざけないでよーっ!あたし、ほんとヤダ……」



あたしがメイドとかそういうのが嫌いだって分かってるくせに……

本当に本当にこの人はSだとしか思えない。



「茂里、似合うと思うよー?エロくなりそう」


「ばーか!!」


あたしは柳瀬のほっぺたを思いっきり引っ張った。


「いってぇな!ったく……悪かったよっ」


「ほんとだよー、せっかく今年は楽しんでみようかなって思ってたのに……」


あたしが弱々しくそういうと、柳瀬はあたしの顔を覗き込んだ。

< 237 / 440 >

この作品をシェア

pagetop