素直じゃないあたしを温めて
何か食べようと思い、
テーブルに座ろうとした時、
柳瀬と美砂が喋っているのが見えたから、座るのをやめた。
「あの子、行動早すぎる……」
いつの間に柳瀬の所に行ったんだろう。
っていうか、何話してるんだろう?
遠くから見ても分かるくらい、二人は盛り上がっている。
あたしは少しずつ、二人に近付くと美砂が気付き、
「あっ!お姉ちゃん!」
と、元気よくあたしに手を振った。
「何話してたの?」
あたしがそう尋ねると、二人は顔を見合わせて笑い、
「何でもないよ」
と言った。