素直じゃないあたしを温めて

「まじでさ、そういう過去があるから皆と関わらないようにしてるんなら、間違ってるよ?


別に過去は過去だし。琥珀は辛かったかもしんないけど、
そういうの抜きでもっと友達付き合いすれば?

少なくとも私とは。仲良くしてよ」



「……うん」



あたしはずっと、
こういう人が現れてくれるんじゃないかって、

心のどこかで期待していたのかもしれない。



「でも……なんであたしなんかにそんな……?」



「んー、クラス一緒になった時からずっと気になってた。

喋ろうかとも思ったけど、何かすごい皆と関わりたくない
オーラ出してるし、話しかけにくかったよー。

で、地元の子に琥珀の事知ってるって言う子居たから、
色々聞いたんだ。そしたら、なるほどーってね。


最近何か明るくなったし、喋るチャンスかなーみたいな!
喋って正解だわ、うん」



そう言って一人で盛り上がっている由香ちゃんをみて、
何だかすごく嬉しかった。


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