素直じゃないあたしを温めて
「取りあえず、教室帰ったらそれ脱いで制服に着替える。分かったな?」
「出来るならあたしもそうしたいけど出来ないから仕方なくこれ着てるのっ!っていうか、そっちこそ……」
あたしは出かかった言葉に、
慌てて口をつぐんだ。
「そっちこそ、なに?」
「何でも無い」
「言えよー、じゃないと襲うぞ?」
「馬鹿っ、それ教師が言う言葉?」
あたしは軽く柳瀬を睨むと、
「じゃあ、何。早く言って」
「……柳瀬だって……そんな格好。……あたしもやめてほしい」
あたしは自分で言った言葉に恥ずかしくなり、
顔を真っ赤に染めた。
「ぷっ」
柳瀬はあたしの顔をみてケラケラ笑っていた。
「何よーっ!」
あたしは顔を膨らませて、そっぽを向いた。