素直じゃないあたしを温めて
「何……」
あたしはポケットの中に手を突っ込み、
さっき入れられた物を取りだした。
汚い折り方をした白い紙で、
開いてみると、
【至急、もう一回屋上来い馬鹿】
と汚い字で書かれていた。
急いでいたのと、怒っているのが分かるような字。
「そろそろ限界来ちゃったんだねぇ~」
と一人でニヤニヤしながら、
その紙を見ているあたしは、性格が悪すぎる。
「由香ちゃん!一旦抜けるから、代わりに頼みます」
「え!?ちょっと!」
由香ちゃんのそんな声を無視して、あたしは屋上に向かった。