素直じゃないあたしを温めて

「出掛ける……?何処に……?」


あたしは立っている由香ちゃんを見上げ、口をポカンと開けた。



「着いてからのお楽しみ~。さっ、そんな服じゃ外出られないだろうからさっさと着替えて!ほら!」


とあたしを無理矢理立たせ、

背中を押した。



あたしは言われるがままに着替え、

くしゃくしゃだった髪の毛も
由香ちゃんにくしでとかれ、


手を引っ張られ、外に出た。



相変わらず強引な由香ちゃんに戸惑ってしまうけど、

羨ましくも思える。


思い切って行動できる人って、

限られてると思う。




あたしは優柔不断で、どうしようもない奴だから。
< 292 / 440 >

この作品をシェア

pagetop