素直じゃないあたしを温めて

おばさんは母のお姉さんで、

両親が出て行ってからはいつもお世話になっている。



「丁度良かった、話があるの」



そう言ったおばさんの表情を見るとあまり、

“良い話”

では無いという事が分かる。



「あそこのお店にでも入ろっか」


そう言っておばさんが指さしたのは、
あたしの働いているカフェ、Warmth。



「えっとー……ちょっと、あそこは……」


今日は拓未くん、入ってるはず。


拓未くんはあたしが学校を休みがちなのは知らないから、

余計な心配は掛けたくない。



「散らかってますけど、あたしの家でも大丈夫ですか?その方が落ち着きますし……」


「そうね、そうしましょうか」



おばさんは一瞬不思議そうな顔をしていたけど、

すぐに頷いてくれた。




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