素直じゃないあたしを温めて
話……
って、なんだろう。
何か、すごく嫌な予感がする。
おばさんとは家に着くまで何も喋らず、
あたしは、ただ下を向いて歩いているだけだった。
「すみません、汚いですけど……」
あたしはそう言いながら家の鍵をゆっくり開けた。
最近動くのが怠くて、あまり掃除をしていなかったから、散らかっている。
こんな部屋をおばさんに見せるのは恥ずかしいけれど、
拓未くんに心配掛けるよりは、マシ。
「此処、座ってください」
いつもご飯を食べる時に使うテーブルを指さし、
お茶を入れ、おばさんの前に置いた。
ふと時計を見ると、もう1時だった。
そんなに長い間由香ちゃんと喋っていたんだ、
と自分でも吃驚した。