素直じゃないあたしを温めて
「琥珀ちゃん1人が頑張ってこの家庭を養うなんて、無理な事だって私も分かってるの……」
そう。
今のあたしのバイト代だけじゃ、
とてもじゃ暮らしていけない。
美砂達に辛い思いをさせてしまうかもしれない。
それが、不安。
「だからね、私考えたんだけどね────」
おばさんの“考え”は、
ありがたいけど……
でも、すぐに「そうする」
とは言えない、
とてもとても複雑なモノだった。